打ち合わせや会議で活躍するホワイトボード。気づけばインクの跡が残ったり、黒ずんで見た目が悪くなっていませんか?
実は、汚れが落ちにくくなるのは、誤った掃除方法や表面の劣化、温度や湿度といった環境の影響が原因である場合があります。
この記事では、ホワイトボードをきれいに保つために落ちない汚れの原因と、適切な掃除方法をわかりやすく解説します。
Contents
ホワイトボードの汚れが落ちない原因

ホワイトボードは長く使い続けるうちに、消し具(イレーザー)で拭いても落ちにくい汚れが目立つようになります。
その主な原因として、次の3つが考えられます。
- 表面コーティングの劣化
- マーカー・インクの問題
- 温度環境などの要因
表面コーティングの劣化
ホワイトボードの表面コーティングが剥がれたり、傷がついたりすると、インクや汚れが染み込みやすくなり、落ちにくくなります。
これは、表面の滑らかさが失われてざらつくことで、汚れが定着しやすくなるためです。
<表面が摩耗する主な原因>
- 長期間の使用によって、表面がすり減ってしまう
- メラミンスポンジや汚れた布でこすり、細かい傷がつく
- シンナーやベンジンなどの強い溶剤を使い、コーティングが傷む
こうしたダメージが蓄積すると、傷の部分にインクが入り込みやすくなります。
ホワイトボードを長くきれいに使うためには、適切な方法で掃除をおこなうことが大切です。日常的に丁寧なケアを続けることで、使用期間やきれいな状態を長く保ちやすくなります。
マーカー・インクの問題
マーカーのインクに問題があると、書いた文字がきれいに消えない場合があります。
原因として挙げられるのは、剥離剤の有無・インクの劣化・長時間の放置などが考えられます。
◆剥離剤の有無
インクに剥離剤(はくりざい)が含まれていないマーカーは、ホワイトボードの表面から文字をうまく浮かせることができず、拭いても消えにくくなります。
◆インクの劣化
古いマーカーを使い続けると、剥離剤の効果が弱まり、インクがボードに定着しやすくなります。
◆長時間の放置
書いた文字をそのままにしておくと、剥離剤が空気中に揮発し、インクが乾いてこびりつくため、消えにくくなります。
マーカーの種類やインクの劣化に注意し、書いた文字は放置せずこまめに消すように心がけましょう。
温度環境などの要因
ホワイトボードは、設置環境によっても汚れの落ちやすさが変わります。
特に、直射日光が当たる場所や、冷暖房の風が直接あたる場所では、表面の温度変化が大きくなり、コーティングの劣化を早めてしまうことがあります。
そのほか、以下の点に注意しましょう。
◆直射日光があたる環境
強い日差しが直接あたった熱で、ボード上のインクの乾燥が進む
◆高温多湿の環境
室内の温度が30度以上、湿度が60%以上の環境では、インクが変質する
◆ホコリが舞う環境
ホコリと乾燥したインクとが混じり合い、劣化する
ホワイトボードはできるだけ温度・湿度が安定した場所に設置し、直射日光を避けて使うのがおすすめです。
ホワイトボードの掃除方法

ホワイトボードを長くきれいに保つためには、汚れの原因を知るだけでなく、適切な掃除方法の実践が欠かせません。
誤った掃除では表面に傷をつけ、インク汚れを広げてしまう原因になります。
ここでは、汚れの状態に合わせた掃除方法を紹介します。
- 水拭きをする
- 専用クリーナーを使う
水拭きをする
軽度で時間が経過していない日常的な汚れは、水拭きするだけで落とせます。
<掃除の手順>
- 布に水を含ませ、固く絞ったら水拭きする
- 乾いた布に変え、水気を拭き取る
<注意点>
- 傷がつかないよう柔らかく、きれいな布を使用する
- 拭き跡が残らないよう、こすらずに水気を丁寧に拭う
水拭きは頑固なインク跡に適さないので、汚れの定着を防ぐため週1〜2回程度の定期メンテナンスとして取り入れるのがおすすめです。
専用クリーナーを使う
ホワイトボード専用クリーナーを使うと、消し具(イレーザー)や水拭きでは落とせない頑固なインク汚れをきれいに落とせます。
使い方は簡単で、クリーナーを布やペーパータオルに吹きかけ、汚れた部分をやさしく拭き取るだけです。
<掃除方法>
スプレータイプ:ボードや布に噴霧して汚れを拭き取る
シートタイプ:シートで直接汚れを拭き取る
どちらの場合も仕上げに水拭きすると残留成分を取り除けます。
アルコール成分が含まれているタイプが多く、インクを浮かせて除去できるため、ボード表面を傷めにくいのが特徴です。
落ちにくい汚れにエタノールや除光液を使うのは要注意

落ちにくいインクの汚れを落とそうとして、エタノールや除光液などの強い溶剤を使うのは避けましょう。
これらの成分は、一時的に汚れを落とせても、ホワイトボード表面のコーティングを傷め、ツヤを失わせる原因になります。
特に除光液に含まれるアセトンは刺激が強く、表面が白く濁ったり、インクがにじみやすくなる場合があります。
頑固な汚れには、ホワイトボード専用クリーナーがおすすめです。
ホワイトボードをきれいに使う方法

ホワイトボードは普段から扱い方や設置環境に配慮すると、きれいな状態を長く保てます。以下では、そのポイントを解説します。
- ホワイトボード用マーカーを使用する
- 書いた文字はその日のうちに消す
- 定期的に専用クリーナーで拭く
- 直射日光を避け風通しのよい場所で使う
- 傷をつけないように気をつける
ホワイトボード用マーカーを使用する
ホワイトボードを清潔に保つには、「ホワイトボード用マーカー」を使いましょう。
ホワイトボード用マーカーには、文字を拭き取りやすくする剥離剤が配合されており、乾いた後でも簡単に拭き取れるため、書き消しの繰り返しにも適しています。
一方、一般的な油性や水性マーカーには、剥離剤が含まれていないため、インクが表面に染み込み、跡が残りやすくなります。
一度染み込むと落としにくく、専用クリーナーを使っても完全に消えない場合があるため注意してください。
書いた文字はその日のうちに消す
ホワイトボードに書いた文字は、その日のうちに消すように心がけてください。
書いた文字を長時間放置するとインクが乾いて固まり、ボードの表面に定着してしまいます。
特に室温が高い場所や直射日光が当たる環境では乾燥が早く、跡が残りやすくなるため注意が必要です。
使い終わったらその都度こまめに拭き取る習慣をつけ、汚れの定着を防ぎましょう
定期的に専用クリーナーで拭く
消し具(イレーザー)や水拭きに加えて、専用クリーナーを使った定期的なメンテナンスも取り入れましょう。
月に1回程度のお手入れで、黒ずみやインクの定着を防ぎ、ホワイトボードの白さを長く保てます。
専用クリーナーには、主に次の2種があります。
◆アルコール系
成分表示に「エチルアルコール」「エタノール」などと記載されているタイプ。
汚れをすっきり落とせる反面、独特のニオイが強い場合があります。
◆アルカリ系
「アルカリ電解水」や「アルカリイオン水」などが使われているタイプ。
アルコール系より汚れ落ちはやや劣りますが、ニオイが気になる方に向いています。
直射日光を避け風通しのよい場所で使う
ホワイトボードを長くきれいに使うためには、直射日光を避け、風通しのよい場所での使用が大切です。
強い日差しにさらされると表面が劣化し、インクが乾いてこびりつきやすくなります。
一方で、湿気がこもる環境では、金属部分がサビるなど、ボード自体が劣化しやすくなります。
日光や湿気を避け、温度・湿度が安定した場所での使用が大切です。
傷をつけないように気をつける
なるべく筆記面に傷をつけないよう意識するのが大切です。
一度傷がつくと、その溝にインクや汚れが入り込み、落ちにくくなります。
傷を防ぐためには、次の2点を押さえましょう。
まず、傷に強い素材を選ぶ点です。スチール製のホワイトボードは手頃で導入しやすい反面、表面が柔らかく傷がつきやすいという弱点があります。
一方、ホーロー製のホワイトボードは価格がやや高めですが、耐久性が高く傷にも強いため、長く使い続けられます。
結果的に買い替えの頻度を減らし、コスト削減にもつながります。
以下では、ホワイトボードの選び方や素材の特徴を解説しています。
ホワイトボードの汚れが落ちない場合は買い替えを検討しよう

ホワイトボードを長くきれいに使うためには、日々の扱い方や設置環境、素材選びが大きく影響します。
直射日光や湿気を避け、筆記面を傷つけないように心がけるだけでも、劣化を防ぎやすくなります。
毎日の使用環境を見直し、正しいメンテナンスを続けることが、快適で清潔なホワイトボードを維持する一番の近道です。
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ホワイトボードの汚れでお悩みの方は、これを機に買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。






